こんにちは。nottecoスタッフの山下です。
エッフェル塔や凱旋門などがあり世界有数の観光地でもあるパリで、タクシードライバーによってUber車が襲われた事件をご存知ですか?
実は、Uberがパリに進出したことにより、タクシー運転手が顧客を奪われ、彼らによるストライキや暴動により、一時的な社会混乱を起こしました。
そこで、今回は、フランスのタクシーに関して、また、フランスでのUberの営業についてや相乗り(ライドシェア)に関する法整備と最近の動向について調べてみました。
≪そもそもUberってなに?と思った方は以下の記事をチェックしてください!≫
なぜパリのタクシー運転手はUberに反発しているのか?
パリでタクシー営業を行うためには、日本の二種免許のようなタクシー運転手の免許に加え、タクシー営業許可書を取得する必要があります。
実はこの許可書によって、パリのタクシー台数は事実上制限されていて、申請しても交付までの待機時間がとても長いのです。すでに営業証を持っているタクシー運転手から購入することもできますが、パリなどの都会では、2700万円相当もするそうです!!
せっかく苦労してタクシー営業証を手に入れたのに、Uberに客を奪われてしまっては元も子もないですよね?このような理由から、パリのタクシー運転手はUberに反発しています。
パリでUberのドライバーになるには?
では、パリでUberのドライバーになるためには何が必要なのでしょうか。タクシーのように営業許可証は必要ではありませんが、運転手付き観光用自動車(VTC)免許が必要です。
そもそも、タクシー営業許可証が原因で、タクシー不足が深刻になっていることの対策として、観光に限定されたサービスのみ提供することが可能なVTC免許が2009年に定められました。VTC免許取得には3年以上の運転経験・250時間の研修などが必要で、流し営業は禁止されています。
2014年には、観光に限定した規制が緩和され、2011年に60人だったUberドライバーは2015人に4000人まで増えています。
政府もUberに対する規制を強める
2014年10月、未登録のタクシー運転手と顧客とのアプリ交信を禁止する法律が制定されました。
これに対し、Uberは企業の自由が侵害されているとし、この法律を訴えましたが、Uberの要求は取り下げられました。
ついに多額の罰金命令が下される…
2016年6月、フランスの裁判所はUberに対し、専門的な訓練を受けていない運転手による違法なサービス(UberPOP)を提供したとして、80万ユーロ(日本円で約1億円)の罰金を課しました。
理由としては、UberPOPにより、タクシー運転手が抗議活動を行い公的秩序が乱されたこと、フランスの公共交通部門が長期にわたり阻害されたことが挙げられています。
Uberはこれを受けて、UberPOPの提供を停止しています。
Uberは国・地域によって認められていたり、禁止されていたり、、
《フランス・パリ以外のライドシェアに関する法整備と最近の動向に興味のある方は以下の記事をチェックしてください!》
今後もライドシェアに関する各国の動向には注目ですね!